일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,629자 · 408화면

아오조라 문고

次第に商法も手広くやるころの二代目惣右衛門は、大坂の米相場にも無関心ではなかった人である。彼はまた、優に千両の無尽にも応じたが、それほど実力を積み蓄えた分限者は木曾谷中にも彼のほかにないと言われるようになった。彼は貧困を征服しようとした親惣右衛門の心を飽くまでも持ちつづけた。誇るべき伝統もなく、そうかと言って煩わされやすい過去もなかった。腕一本で、無造作に進んだ。

天明六年は二代目惣右衛門が五十三歳を迎えたころである。そのころの彼は、大きな造り酒屋の店にすわって、自分の子に酒の一番火入れなどをさせながら、初代在世のころからの八十年にわたる過去を思い出すような人であった。彼は親先祖から譲られた家督財産その他一切のものを天からの預かり物と考えよと自分の子に誨えた。彼は金銭を日本の宝の一つと考えよと誨えた。それをみだりにわが物と心得て、私用に費やそうものなら、いつか「天道」に泄れ聞こえる時が来るとも誨えた。彼は先代惣右衛門の出発点を忘れそうな子孫の末を心配しながら死んだ。

伏見屋の金兵衛は、この惣右衛門親子の衣鉢を継いだのである。そういう金兵衛もまた持ち前の快活さで、家では造り酒屋のほかに質屋を兼ね、馬も持ち、田も造り、時には米の売買にもたずさわり、美濃の久々里あたりの旗本にまで金を貸した。