일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひがんすぎまで

彼岸過迄

夏目 漱石

夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면

아오조라 문고

三十五

ふと考えると、今までは自分に遠慮してただの話をしていた二人が、自分の立ったのを幸いに、自分の役目として是非聞いておかなければならないような肝心の相談でもし始めたのではなかろうか。彼はこの疑惑と共に黒い空を仰ぎながら、そのうちに二人の向き合った姿をありありと認めた。

三十五

彼はあまり注意深く立ち廻って、かえって洋食店の門を早く出過ぎたのを悔んだ。けれども二人が彼に気兼をする以上は、たとい同じ席にいつまでも根が生えたように腰を据えていたところで、やっぱり普通の世間話よりほかに聞く訳には行かないのだから、よし今まで坐ったまま動かないものと仮定しても、その結果は早く席を立ったと、ほぼ同じ事になるのだと思うと、彼は寒いのを我慢しても、同じ所に見張っているより仕方なかった。すると帽子の廂へ雨が二雫ほど落ちたような気がするので、彼はまた仰向いて黒い空を眺めた。闇よりほかに何も眼を遮ぎらない頭の上は、彼の立っている電車通と違って非常に静であった。彼は頬の上に一滴の雨を待ち受けるつもりで、久しく顔を上げたなり、恰好さえ分らない大きな暗いものを見つめている間に、今にも降り出すだろうという掛念をどこかへ失なって、こんな落ちついた空の下にいる自分が、なぜこんな落ちつかない真似を好んでやるのだろうと偶然考えた。