후리가나로 읽는 일본 고전
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면
三十四
「やるにはやるが、御前あんなものを貰って何にする気だい」
「あなたこそ何になさるの。あんな物を持ってて、男の癖に」
三十四
しばらくして男は「御前御菓子を食べるかい、菓物にするかい」と女に聞いた。女は「どっちでも好いわ」と答えた。彼らの食事がようやく終りに近づいた合図とも見られるこの簡単な問答が、今までうっかりと二人の話に釣り込まれていた敬太郎に、たちまち自分の義務を注意するように響いた。彼はこの料理屋を出た後の二人の行動をも観察する必要があるものとして、自分で自分の役割を作っていたのである。彼は二人と同時に二階を下りる事の不得策を初めから承知していた。後れて席を立つにしても、巻煙草を一本吸わない先に、夜と人と、雑沓と暗闇の中に、彼らの姿を見失なうのはたしかであった。もし間違いなく彼らの影を踏んで後から喰付いて行こうとするなら、どうしても一足先へ出て、相手に気のつかない物陰か何かで、待ち合せるよりほかに仕方がないと考えた。敬太郎は早く勘定を済ましておくに若くはないという気になって、早速給仕を呼んでビルを請求した。
男と女はまだ落ちついて話していた。しかし二人の間に何というきまった題目も起らないので、それを種に意見や感情の交換も始まる機会はなく、ただだらしのない雲のようにそれからそれへと流れて行くだけに過ぎなかっ