후리가나로 읽는 일본 고전
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면
食事の後れた如く、寝る時間も順繰に延びてだいぶ遅くなった。その上急に人数が増えたので、床の位置やら部屋割をきめるだけが叔母に取っての一骨折であった。男三人はいっしょに固められて、同じ蚊帳に寝た。叔父は肥った身体を持ち扱かって、団扇をしきりにばたばた云わした。
「市さんどうだい、暑いじゃないか。これじゃ東京の方がよっぽど楽だね」
僕も僕の隣にいる吾一も東京の方が楽だと云った。それでは何を苦しんでわざわざ鎌倉下りまで出かけて来て、狭い蚊帳へ押し合うように寝るんだか、叔父にも吾一にも僕にも説明のしようがなかった。
「これも一興だ」
疑問は叔父の一句でたちまち納りがついたが、暑さの方はなかなか去らないので誰もすぐは寝つかれなかった。吾一は若いだけに、明日の魚捕の事を叔父に向ってしきりに質問した。叔父はまた真面目だか冗談だか、船に乗りさえすれば、魚の方で風を望んで降るような旨い話をして聞かせた。それがただ自分の伜を相手にするばかりでなく、時々はねえ市さんと、そんな事にまるで冷淡の僕まで聴手にするのだから少し変であった。しかし僕の方はそれに対して相当な挨拶をする必要があるので、話の済む前には、僕は当然同行者の一人として受答をするようになっていた。