후리가나로 읽는 일본 고전
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면
「進んでも失敗るような事はないでしょうか」
「ええ。だからなるべくおとなしくして。短気を起さないようにね」
これは予言ではない、常識があらゆる人に教える忠告に過ぎないと思ったけれども婆さんの態度に、これという故意とらしい点も見えないので、彼はなお質問を続けた。
「進むってどっちへ進んだものでしょう」
「それはあなたの方がよく分っていらっしゃるはずですがね。私はただ最少し先まで御出なさい、そのほうが御為だからと申し上げるまでです」
こうなると敬太郎も行きがかり上そうですかと云って引込む訳に行かなくなった。
「だけれども道が二つ有るんだから、その内でどっちを進んだらよかろうと聞くんです」
婆さんはまた黙って文銭の上を眺めていたが、前よりは重苦しい口調で、「まあ同なじですね」と答えた。そうして先刻裁縫をしていた時に散らばした糸屑を拾って、その中から紺と赤の絹糸のかなり長いのを択り出して、敬太郎の見ている前で、それを綺麗に縒り始めた。敬太郎はただ手持無沙汰の徒事とばかり思って、別段意にも留めなかったが、婆さんは丹念にそれを五六寸の長さに縒り上げて、文銭の上に載せた。