일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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たんていやわ

探偵夜話

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 探偵夜話(たんていやわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 140,363자 · 277화면

아오조라 문고

ゆく先きをはっきりと明かさなかった。

「今度の奉公さきは一時の腰掛けでございますから、いずれ本当におちつき次第、あらためてお届けにあがります。」と、お筆は言った。

いささか不安に思われないでもなかったが、溝口もその言うがままに出してやった。そのころの習いで、幾らかの食雑用を払えば請宿の二階に泊めてくれる。お筆も一時そうした方法を取って、奉公口を探すのではあるまいかと溝口は想像していた。

お蝶は死ぬ、お筆は去る。溝口家では俄かに二つの花をうしなった寂しさが感じられた。一方の男ふたりは無事で、友之助は自棄酒を飲みながら、相変わらず役所へ勤めていた。吉之助はとどこおりなく学校にかよっていた。この年の五月はとかく陰り勝ちで、新暦と旧暦を取り違えたのではないかと思われるような五月雨めいた日が幾日もつづいた。その廿三日の火曜日の夜である。きょうは友之助がめずらしく早く帰ったので、お銀は夕飯を食ってから平河天神のそばに住んでいる親類をたずねた。久し振りの話が長くなって、午後九時ごろにそこを出ると、暗い空から又もや細かい雨がふり出して来た。前にもいった通り、番町辺は殊に暗いので、お銀は家から用意して行った提灯のひかりを頼りに、傘をかたむけて屋敷町の闇をたどってくると、むこう屋敷の大銀杏が暗いなかにもぼんやりと見えた。