후리가나로 읽는 일본 고전
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しんせい
新生
島崎 藤村
島崎 藤村의 新生(しんせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,815자 · 663화면
四
彼は写真の中で見てさえマブしいような義雄兄の前に自分を持って行って見た。一語世話を頼むとも言えずに子供を置いて逃出して来た嫂の前に自分を持って行って見た。何事も知らずに住慣れた郷里を離れて嫂と共に上京した祖母さんの前に自分を持って行って見た。それから、それらの人達の集っている中で、もう一度帰って行って逢う節子の前にも自分を持って行って見た。
岸本は嘆息して、この帰国の容易でないことを想った。しかし、もう一度夜明を待受けるような心をもって、彼はそれらの人達の方に向おうとした。せめてあの嫂だけには一切を打明けよう、そしてこれまでのことを詫びようと考えた。不幸な節子のためにも自分の力に出来るだけのことをしよう、彼女の縁談のことにも骨折ろうと考えた。岸本に取っては、この帰りの旅はすくなからぬ精神の勇気を要することばかりであった。
四
戦争の影響は岸本が泊っているような下宿にまで及んで、そこから陸軍病院へ通っていた眼科医の客も去り、家庭教師の客も去り、終には客は岸本一人になってしまった。食堂も極く淋しかった。諸物価騰貴でヤリキレないとこぼしこぼししていた主婦が結局そこを畳んで戦争の終る頃までリモオジュの田舎へでも引込みたいと言出したので、それを機会に岸本は長く住慣れた下宿を去ろうとした。