후리가나로 읽는 일본 고전
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えどげいじゅつろん
江戸芸術論
永井 荷風
永井 荷風의 江戸芸術論(えどげいじゅつろん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,130자 · 167화면
永代橋より佃島鉄砲洲にかけての風景。また高輪より品川に及ぶ半円形の海岸とは水と空とこれに配合する橋と船とによりて広重をして最も容易に最も簡単なる好画図を作さしむ。先画面の下部に長き橋梁を斜に横はらしめよ、しかして淋しき夜駕籠と頬冠の人の往来を見せ、見晴らす水面の右の方には夜の佃島を雲の如く浮ばせ、左の方には新地の娼楼に時として燈火を点じて水上に散在する白魚船の漁火に対せしめよ。あるひは大なる夜泊の船の林なす檣の間に満月を浮ばしめ、その広漠たる空に一点あるかなきかの時鳥、または一列の雁影を以てせよ。これ広重の常に試みる所の最も簡単にしてまた最も情趣深き都会山水画の特徴たり。
江戸の市街が雪によりて随処にその美観を増すは人の知る処なり。今これを広重の作品に徴するにそが雪景の作中にて最も傑出せる好画図をなさしめたる処は御茶の水、湯島天神石段、洲崎汐入堤、芝藪小路等にして向島、日本橋、吉原土手等においてはかへつてさしたる逸品をなさしめざりき。浅草観音堂年の市を描くに雪を以てし、六花紛々たる空に白皚々たる堂宇の屋根を屹立せしめ、無数の傘の隊をなして堂の階段を昇り行く有様を描きしは常に寂寞閑雅を喜ぶ広重の作品としてはむしろ意外の感あり。