후리가나로 읽는 일본 고전
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
牧野 富太郎의 牧野富太郎自叙伝(まきのとみたろうじじょでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 94,045자 · 185화면
一つ例を挙げてみると、通常人家に植えてあるアノ南天は誰れでも知っている極く普通の植物であるから、最早や別に新しい事実はありはしないと誰れでもそう思うだろうが、それは全く皮相の見で古くからの書物にも載っていない新事実を、この南天に見つけ得るのです。これは私が今ここで御話をする以外には何んの書物にも書いてありません。
まず第一に南天の幹に互生に着いている葉柄の腋には、必ず一つずつの芽すなわち腋芽を持っています。葉腋に芽を持つという事は植物体には普通の事なので何にも珍しくいうには足らないけれど、南天の芽に至っては長い年数の間一向に枯死せずに生命を保っている事実がある。南天の葉はおよそ三年位幹について生き繁っているが、それが本の方から段々上の方に向かって新陳代謝的に枯れていき、その幹はただ梢の方にのみ生きた葉が拡がり繁っていて、それ以下の幹の大部分には葉が既に謝落して幹は一本立ちになっている。この生活している葉の腋にはもとよりだが、なお枯れた葉の旧い葉腋にもまた前述の通りみな芽を持っていて、何年立っても枯れずに幹にピッタリと平たく接着して生命を保ちつつ残っている、故に南天の幹には本の方から梢の方に至るまで生きながらえている新旧の芽がある訳です。