후리가나로 읽는 일본 고전
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
加藤 文太郎의 単独行(たんどくこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,799자 · 222화면
この谷は四方を高い山で囲まれているため強い風があたらず、雪が締っていないから輪が必要だ。穂高小屋附近は、唐沢岳の西側に沿って吹いてくる風が奥穂の岩壁にあたり跳ね返って、とても凄く吹きまくる。それに雪が少し降り出したらしく睫が凍って目が見えなくなるにはちょっと驚いた。いくら風が強くとも唐沢岳くらいはと思っていたが、なかなか小屋まででも大変だった。小屋の陰に坐って奥穂の岩壁に余り雪がついていないのを見ただけで退却する。ちょっと下るともう風もなく嘘のようだ。歩いて下るのも、ブレーカブル・クラストのためなかなか調子が悪く、またスキーを履いてからも暗いのとスキーが下手なので例のごとく七転八倒。本谷と出合ってから、ランタンに火を点そうとすると蝋燭が雪で濡れジーと音がするばかりで火がつかぬ。しようがないからそのまま下る。懐中電燈を持っていれば大丈夫だったものをと今になって悔いてもおそい。ついに出合からちょっと下ったところで川の中へ飛込んでしまった。深さは一尺くらいだったらしいが転んだため腰から下全部濡れてしまう。この調子ではスキーを折る恐れがあると思ったので、ちょっとした岩陰で露営する。