일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひがんすぎまで

彼岸過迄

夏目 漱石

夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면

아오조라 문고

三

母がああ好くかんかんが結えましたねと賞めると、千代子は嬉しそうに笑いながら、子供の後姿を眺めて、今度は御父さんの所へ行って見せていらっしゃいと指図した。宵子はまた足元の危ない歩きつきをして、松本の書斎の入口まで来て、四つ這になった。彼女が父に礼をするときには必ず四つ這になるのが例であった。彼女はそこで自分の尻をできるだけ高く上げて、御供のような頭を敷居から二三寸の所まで下げて、またイボンイボンと云った。書見をちょっとやめた松本が、ああ好い頭だね、誰に結って貰ったのと聞くと、宵子は頸を下げたまま、ちいちいと答えた。ちいちいと云うのは、舌の廻らない彼女の千代子を呼ぶ常の符徴であった。後に立って見ていた千代子は小さい唇から出る自分の名前を聞いて、また嬉しそうに大きな声で笑った。

三

そのうち子供がみんな学校から帰って来たので、今まで赤いリボンに占領されていた家庭が、急に幾色かの華やかさを加えた。幼稚園へ行く七つになる男の子が、巴の紋のついた陣太鼓のようなものを持って来て、宵子さん叩かして上げるからおいでと連れて行った。その時千代子は巾着のような恰好をした赤い毛織の足袋が廊下を動いて行く影を見つめていた。