일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひがんすぎまで

彼岸過迄

夏目 漱石

夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면

아오조라 문고

それは家例として年に一度か二度田口の家族が揃って遊びに出る日の出来事であった。僕は知らずに奥へ通って、千代子一人が閑静に坐っているのを見て驚ろいた。彼女は風邪を引いたと見えて、咽喉に湿布をしていた。常にも似ない蒼い顔色も淋しく思われた。微笑しながら、「今日はあたし御留守居よ」と云った時、僕は始めて皆出払った事に気がついた。

その日彼女は病気のせいかいつもよりしんみり落ちついていた。僕の顔さえ見ると、きっと冷かし文句を並べて、どうしても悪口の云い合いを挑まなければやまない彼女が、一人ぼっちで妙に沈んでいる姿を見たとき、僕はふと可憐な心を起した。それで席に着くや否や、優しい慰藉の言葉を口から出す気もなく自から出した。すると千代子は一種変な表情をして、「あなた今日は大変優しいわね。奥さんを貰ったらそういう風に優しくしてあげなくっちゃいけないわね」と云った。遠慮がなくて親しみだけ持っていた僕は、今まで千代子に対していくら無愛嬌に振舞っても差支ないものと暗に自から許していたのだという事にこの時始めて気がついた。そうして千代子の眼の中にどこか嬉しそうな色の微かながら漂ようのを認めて、自分が悪かったと後悔した。