후리가나로 읽는 일본 고전
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しんせい
新生
島崎 藤村
島崎 藤村의 新生(しんせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,815자 · 663화면
九十一
驟雨のまさに来ようとする前のようなシーンとした静かさが感じられた。食堂の方へも行って見た。そこには、おそろしく倹約に暮している下宿の主婦が、燈火を点け惜んで、薄暗い食堂の隅に前途の不安を思いながらションボリ立っていた。
「岸本さん、御覧なさい、あれは何かの前兆です」
と主婦は食堂の窓の側に立って、黄昏時の空気のために紅味勝ちな紫色に染まった産科病院の建築物を岸本に指して見せた。主婦の姪でリモオジュの田舎の方から来ている髪の赤く縮れた娘も一緒にその窓から血の色のような夕映を眺めた。
「戦争は避けられないかも知れませんよ」
と言って主婦は仏蘭西人らしく肩を動って見せた。
アウストリア対セルビア宣戦の日から数えて六日目頃に、漸く岸本は国の方へ郵便で送るだけの仕事の一部を終った。日頃往来の人の多い並木街も何となく寂しく、出歩くものすら少かった。
九十一
平和な巴里の舞台は実に急激な勢いをもって変って行った。今日動員令が下るか明日下るかと噂されていた頃に、岸本は高瀬と連立って白耳義行の人を北の停車場まで送りに行った。序に東の停車場へも立寄って見た。その停車場内の掲示の前で、仏独国境の交通は既に断絶し、鉄道も電線も不通に成ってしまったことを知った。