후리가나로 읽는 일본 고전
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
徳田 秋声의 日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 346,393자 · 692화면
「あんまり訊くのはおよしなさいましよ。うるさがりますよ。」
お銀は後で笹村に言った。
「もうあなたここまで漕ぎつけたんですもの。そう焦燥しないでいた方がよござんすよ。」
今夜がもう絶頂だといって、院長が夜更に特別に診察にまわって、心臓の手当てらしい頓服をくれた前後の二、三日は、笹村は何事をも打ち忘れて昏睡に陥っている子供の枕頭に附ききっていたが、時々弛んだ心が、望みなさそうに見える子供から、ふと離れるらしいお銀の疲れた気無精な様子が目についた。それでなくとも笹村は、どうかすると気がいらいらして、いきなりお銀の頭へ手をあげるようなことがあったが、病児を控えている二人の心は、一緒に旅をして狭い船へでも乗った時のように和らぎあっていた。小さい生命を取り留めようとしている優しい努力、それをほかにしてはほとんど何の背景もなしに、二人は毎日顔を向け合っていた。
「坊が癒ったら温泉へでも行くかね。」
笹村は明け方子供の傍に、突っ伏している妻の窶れた姿を見出すと言いかけた。
「お前も疲れたろう。」
「いいえ。」お銀はくたびれた目を開けると、咎められでもしたように狼狽てて顔をあげてにっこりした。