후리가나로 읽는 일본 고전
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면
陽之助は、外濠の番小屋の前に駕をおろさせて、明けの空と四方の暗を等分に見交わしておりましたが、向うの木立に、チラ、チラ、とうごく提灯の幾つかを見たので、
「おう、あれへ来た」
と自分からも提灯を振って、早くと合図を送りました。
すると、さしまねく灯に応じて、足なみシトシトと近づいて来たのは、宗門役所の印をつけた幾ツもの提灯と、菌を植えならべたような菅笠の一列で、いずれも露よけの合羽に、あられ小紋の脚絆、ぞろぞろと地上に指先をついて屈みこむと、
「昨日の御飛札により、井上河内守の名代として、山屋敷与力佐脇仙十郎、お蝶の身がら受収りに参上いたしました」
と、列の中から一人の武士が、こう言いながらいんぎんに、中坊陽之助に会釈をしました。
「大儀でござる。――がしかし、河内殿御自身は?」
「病中のため、御舎弟主水殿をあれに付き添わせましてござります」
「ウム、お風邪のことは前日承っておったが、大事な囚人、ずいぶん手落ちのないように召され、何かの処置は、追ってお沙汰が下がるであろう」
「では、たしかに」
「御苦労でした」
お蝶の体は、繩のまま駕付きで差渡しになる。
で、陽之助は役目が済んだわけですから、平河口から城内へ引っ返しましたが、ここに奇怪きわまる事には、それから約半刻を経て、ふたたび平河口へお蝶をうけ取りに来た人数が