후리가나로 읽는 일본 고전
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
加藤 文太郎의 単独行(たんどくこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,799자 · 222화면
御殿場は太郎坊附近がスキー場になっているので、名古屋鉄道局管内ならスキー割引の切符が発売されているし、乗合自動車が馬返しまで行ってくれる。
太郎坊はスキー客で相当賑かだった。午前九時早めの昼食をして、この日早朝出発した観測所の人々の後を追った。この附近で見た富士山は広々とした真白な斜面がどこまでもつづいていて、御殿場で感じた凄みはなく、平凡な山としか見えない。大急ぎに急いでやっと三合目の附近で皆に追いつき簡単に挨拶をした。そのとき、案内人らしい人が僕に「一人で――案内もつれないとは無謀ではありませんか」という。もっともだ。一年に数十万人も登る富士山にたった一度夏にきただけで、すぐ冬季にこころみるなど無謀に違いない。けれど闘志を強くするためか、あるいは逃避のための山行なら案内がいろうはずがない。そのうえ案内人もろとも遭難する場合を考えると、気の弱い僕にはとてもやとう気がしないんだ。
それから皆と一緒に、宝永山の北側の浅い谷を登って行った。雪は風に少し作用を受けた粉雪で、ラッセルも無く非常に楽だった。皆は五合目の観測所の小屋に泊るので、僕はそこをスキー・デポとしてアイゼンを履き、中食ののち、宝永山の尾根へトラヴァースした。