후리가나로 읽는 일본 고전
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
加藤 文太郎의 単独行(たんどくこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,799자 · 222화면
この日は早朝朝焼けがしていて、間もなく天候が崩れることはわかっていたが、尾根へ出れば吹雪いたとてひとすじ路のうえ、雪崩の心配もないのだからと思い切って出発した。この年(昭和九年の春)は恐ろしく大雪が降った年で、四月の三日にもなっているのに真冬と同様の天候がつづき、涸沢谷の雪は昨日一日の快晴にもなんらの変化をみせないほどで、涸沢谷の下りは実に愉快であった。その代り、スキーをぬげばワカンをはいてなお腰までももぐり、五、六の鞍部への急な登りにはピッケルを横にして上の雪を潰し、これを脛で固め一歩一歩泳ぐようにして登らねばならなかったので二人とも全く大汗をかいてしまった。第六峰は雪ばかりの広い尾根で、ブラブラと登ることができたが、五峰からもう痩せていてところどころ岩も出ているので安全第一とアンザイレンしたため、岩登りの下手な僕が始終ブレーキになって、第三峰のチムニーの下へきたときには予想外にときを経ていた。ここで取付きやすい左のチムニーに入ったが、これには全部雪がつまっていて上の方に雪庇さえ懸っていた。その雪庇を落すために二、三度努力してみたけれど、ピッケルが思うようにとどかぬので、諦めてその下に雪のトンネルを斜めに掘り始めた。