후리가나로 읽는 일본 고전
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
加藤 文太郎의 単独行(たんどくこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,799자 · 222화면
温度が低いので火は焚けなかったが、畳が敷いてあり、蒲団がたくさんあるので寒くはない。水は少し硫黄臭いが小川が前を流れている。積雪量は二尺くらいだ。
昭和四年一月一日 雪 温泉出発九・〇〇 夏沢峠一一・二〇 温泉帰着一二・三〇
昭和四年の元旦は吹雪で明けた。予想はしていたものの山の中の一軒屋にいて雪に降られるのは淋しい。元気を出して夏沢峠まで行ってみる。道はよくわかるし危険と思われるようなところはない。スキーは昨日と同じく五寸くらい沈む、峠の頂きに雪が四尺ほど積っている。随分寒いのですぐ帰って蒲団の中に潜り込む。――今日は元日だ、町の人々は僕の最も好きな餅を腹一パイ食い、いやになるほど正月気分を味っていることだろう。僕もそんな気分が味いたい、故郷にも帰ってみたい、何一つ語らなくとも楽しい気分に浸れる山の先輩と一緒に歩いてもみたい。去年の関の合宿のよかったことだって忘れられない。それだのに、それだのに、なぜ僕は、ただ一人で呼吸が蒲団に凍るような寒さを忍び、凍った蒲鉾ばかりを食って、歌も唱う気がしないほどの淋しい生活を、自ら求めるのだろう。――
一月二日 曇 温泉出発九・三〇 二五〇〇メートルくらいの地点一一・五〇 温泉帰着一・〇〇