후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
よく気合が満ちているので、行司の自分も釣り込まれそうで、なんと合図の挟みようもないくらいです。
そのうちに少しずつ文之丞の呼吸が荒くなります。竜之助の色が蒼白さを増します。両の小鬢のあたりは汗がボトボトと落ちます。今こそ分けの合図をと思う矢先に、今まで静かであった文之丞の木刀の先が鶺鴒の尾のように動き出してきました。業をするつもりであろうと、一心斎は咽喉まで出た分けの合図を控えて、竜之助の眼の色を見ると、このとき怖るべき険しさに変っておりました。文之丞はと見ると、これも人を殺し兼ねまじき険しさに変っているので、一心斎は急いで列席の逸見利恭の方を見返ります。
逸見利恭は鉄扇を砕くるばかりに握って、これも眼中に穏かならぬ色を湛えて、この勝負を見張っていたが、「分けよう」という一心斎が眼の中の相談を、なぜか軽く左右に首を振って肯いません。一心斎は気が気でない、彼が老巧な眼識を以て見れば、これは尋常の立合を通り越して、もはや果し合いの域に達しております。社殿の前の大杉が二つに裂けて両人の間に落つるか、行司役が身を以て分け入るかしなければ、この濛々と立ち騰った殺気というものを消せるわけのものではない。