후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
竜之助はジリジリと一心斎の方に詰めよせて、
「さらば当の相手をこれへ出し候え」
「相手を出すに及び申さぬ、この一心斎が見分に不服があらば申してみられい」
「申さいでか。突いて来た刀を前に進んで外し面を打った刀、何と御覧ぜられし、老眼のお見損いか」
試合は変じて審判と剣士との立合となったので、並みいる連中は安からぬ思い。
しかしこの勝負はいかにも竜之助の言い分通り、或いは一心斎の見損いではあるまいか、老人なんと返事をするやらと気遣えば、一心斎は平気なものでカラカラと笑い、
「分けたあとの出来事はこちの知ったことでない、老眼の見損いとは身知らずのたわごと」
分ける、突く、打つ、その三つの間に一筋の隙もないようであるが、分けて考えれば三つになる。
竜之助も口を結んで老人の面を見ていたが、
「しからば再勝負を所望する」
「奉納の試合に意趣は禁物」
一心斎が取合わぬのを竜之助は固く執って屈せず、
「未練がましき勝負はかえって神への非礼、ぜひに再試合所望」
明快な勝負をつけねば決してこの場を去らずという憎々しい剛情を張っているが、一心斎もまた肯かぬ気の一徹者で、
「再試合なり申さぬ、強ってお望みならば愚老が代ってお相手致そうか」