후리가나로 읽는 일본 고전
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면
近頃普請をしてから新らしいペンキの色を半分電車通りに曝して、斜かけに立ち切られたような棟を南向に見せているのを、彼は通り掛りに時々注意した事がある。彼はその薄青いペンキの光る内側で、額に仕立てたミュンヘン麦酒の広告写真を仰ぎながら、肉刀と肉叉を凄まじく闘かわした数度の記憶さえ有っていた。
二人の行先については、これという明らかな希望も予期も無かったが、少しは紫がかった空気の匂う迷路の中に引き入れられるかも知れないくらいの感じが暗に働らいてこれまで後を跟けて来た敬太郎には、馬鈴薯や牛肉を揚げる油の臭が、台所からぷんぷん往来へ溢れる西洋料理屋は余りに平凡らしく見えた。けれども自分のとても近寄れない幽玄な所へ姿を隠して、それぎり出て来ないよりは、遥かに都合が好いと考え直した彼は、二人の身体が、誰にでも近寄る事のできる、普通の洋食店のペンキの奥に囲われているのをむしろ心丈夫だと覚った。幸い彼はこのくらいな程度の家で、冬空の外気に刺戟された食慾を充たすに足るほどの財布を懐中していた。彼はすぐ二人の後を追ってそこの二階へ上ろうとしたが、電灯の強く往来へ射す門口まで来た時、ふと気がついた。