후리가나로 읽는 일본 고전
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
夏目 漱石의 彼岸過迄(ひがんすぎまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,333자 · 385화면
それから足の向を変えてまた三ツ角の交叉点まで出ると、今度は左へ折れて唐物屋の前でとまった。そこは敬太郎が人に突き当られて、竹の洋杖を取り落した記憶の新らしい停留所であった。彼は男の後を見え隠れにここまで跟いて来て、また見たくもない唐物屋の店先に飾ってある新柄の襟飾だの、絹帽だの、変り縞の膝掛だのを覗き込みながら、こう遠慮をするようでは、探偵の興も覚めるだけだと考えた。女がすでに離れた以上、自分の仕事に飽が来たと云ってはすまないが、前同様であるべき窮屈の程度が急に著るしく感ぜられてならなかった。彼の依頼されたのは中折の男が小川町で降りてから二時間内の行動に限られているのだから、もうこれで偵察の役目は済んだものとして、下宿へ帰って寝ようかとも思った。
そこへ男の待っている電車が来たと見えて、彼は長い手で鉄の棒を握るや否や瘠せた身体を体よくとまり切らない車台の上に乗せた。今まで躊躇していた敬太郎は急にこの瞬間を失なってはという気が出たので、すぐ同じ車台に飛び上った。車内はそれほど込みあっていなかったので、乗客は自由に互の顔を見合う余裕を充分持っていた。