후리가나로 읽는 일본 고전
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 探偵夜話(たんていやわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 140,363자 · 277화면
それに引きかえて、一方の富子は世間の人気を独り占めにして、その評判は年ごとに高くなった。
その富子が偶然に雛吉の故郷の町に乗り込んで、六年ぶりで互いに顔を見合わせたのであった。うわべはいかに懐かしそうに美しく付き合っていても、両方の胸の奥には一種の暗い影がつきまつわっているらしいことを、傍にいる者どもは大抵察していた。富子の方はともあれ、少なくも雛吉のお春の方には昔の仇にめぐり合ったような呪いの心持をもっているのであろうと思いやられたが、お春はそんな気振りをちっとも見せないで、一時間ばかりむつまじく話して帰った。お春が料理屋の養女に貰われたのは事実であった。それは彼女が遠縁にあたる家で、町でも第一流の堀江屋という大きい料理屋であるので、昔馴染みの富子のために町の芸妓たちをも駆りあつめて、初日の晩から花々しく押し掛けるとのことであった。
「何分よろしくお願い申します。」と、人気商売の富子はくれぐれもお春に頼んで、何十本かの配り手拭を渡した。
「せいぜい賑かにしたいと、思っています。」と、お春は言った。「もう少し早く判っていると、後幕か幟でも何するんでしたけれど、今夜が初日じゃあもう間に合いません。