후리가나로 읽는 일본 고전
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 探偵夜話(たんていやわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 140,363자 · 277화면
それは狸の皮であるらしかった。
雪は袖を払いながら行くほども降らなかったが、尖った寒い風はいよいよ身にしみて来た。三人は黙って狭い坂路を降りていくと、石で畳んだ急勾配の溝を流れ落ちる水の音が冷たい耳を凍らせるように響いた。
「随分お寒うございますね。」と、婦人はうつむきながら言った。
「まったく寒うござんすよ。」と、古河君は咳きながら答えた。「こっちには長く御滞在の御予定ですか。」
「さあ、どうしますか。まだ判りませんのです。」と、婦人は答えた。「あなたは当分御滞在ですか。」
「まあ二、三日遊んで行こうかと思っています。」
温泉場は停車場から遠くないので、長い坂を降り尽くすと、古風な大きい旅館の建物がすぐ眼の前に突っ立っていた。古河君は表二階の新しい六畳の座敷へ通った。それからひと間離れたやはり六畳らしい座敷へ、この婦人は案内されたらしかった。
寒さ凌ぎに古河君はすぐに風呂へ行って、冷え固まっている手足を好い心持にあたためて、ようよう人心地が付いて帰ってくると、やがて夕飯の膳を運んで来た。
「今晩はお静かでございますね。」と、女中は給仕をしながら言った。「夜になってお泊まりがあるかも知れませんが、唯今のところではこのお座敷と十一番だけでございますから。