후리가나로 읽는 일본 고전
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
菊池 寛의 日本合戦譚(あねがわのかっせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,771자 · 313화면
只、甘粕近江守は妻女山の北赤坂山に止り、後押として敵を警戒しつつ、十二ヶ瀬を渡って小森附近に止った。一方妻女山には陣中の篝火は平常通りにやかれつづけ、紙の擬旗が夜空に、無数にひるがえっていた。
かくて十日の午前二時半頃越軍は犀川の南方に東面して陣取り、剛勇無比の柿崎和泉守を先陣に大将謙信は毘字旗と日の丸の旗を陣頭に押し立てて第二陣に控えて、決戦の朝を待った。ただ小荷駄の直江大和守は北国街道を北進して犀川を小市の渡にて渡り善光寺へと退却せしめた。甘粕隊は遠く南方小森に於て妻女山から来るべき敵に備えた。時に川中島は前夜細雨があったためか、一寸先もわからぬ濃霧である。
『川中島五度合戦記』に「越後陣所ヨリ草刈ドモ二三十人未明ヨリ出デカケマハリ云々」とあるは、天文二十三年のこととして出ているが、それは間違いであるから、おそらくこの時のことであろう。越後の軍より草刈の農夫に化けた斥候が、川中島を右に左にはい廻ったのであろう。謙信は斥候を放って敵の旗本軍の行動をさぐらせ、甲軍が広瀬を渡ったことを知り、奇襲して敵を粉砕し、旗本を押し包んで、信玄を討ち取ろうと、水沢の方向にむかって静かに前進をおこした。