후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
黒島 伝治의 武装せる市街(ぶそうせるしがい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,959자 · 234화면
六
」
「へええ、貴様あとからえらそうなことを云ってやがら。」
妻に子供を残されて、逃げ帰られてしまってから、二人はお互にかたく結びつくようになった。
第三者にいわすと、幹太郎はもっといい妻がほしくって、トシ子をヘイ履の如く捨て去ったのだった。ところが、一度、妻とした女を、かえすということは、功利的な打算だけで、そんなに、たやすく出来得ることじゃなかった。旧式な彼には、いろいろな迷いや、苦悩や、逡巡があった。それを知っているのは、すゞだけだ。彼は、妹が、しみ入るように好きになった。子供も彼女になついた。すゞは、浅草の鳩のように、人なれがしていた。つかまえようとすると、鳩が、一尺か二尺かの際どいところで、敏感に、とび立って逃げる。そんなかしこさがあった。
彼女が内地へ帰ったのは、もう、これで七回目だ。
六
巷の騒々しさと、蒋介石の北伐遂行の噂は、彼女が内地へ着いた頃から、日々、頻ぱんになって来た。
在留邦人達の北伐に対する関心は、幾年かを費して、拵え上げた財産や、飾りつけた家や、あさり集めた珍らしい支那器具や、生命を、五・三十事件当時の南京、漢口の在留者達のように、無惨に、血まみれに、乱暴な南兵のため踏みにじられやしないか、という一事にかかっていた。