후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
黒島 伝治의 武装せる市街(ぶそうせるしがい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,959자 · 234화면
八
母が寝巻で、そう寒くはない筈だのに慄えていた。
「今頃に何だろう?」
『スズサン、リヨウジカンケイサツニコウリユウセラル、ドナタカスグゴライセイヲコウ――ハナカワヤ』
「おや、すゞがあげられた。」
母は、ばたりと畳の上にへたばった。子守台の上で寝ていた一郎が、物音に驚いて頭を動かした。
「今日、やっぱし日光丸で着いたんだな。上陸ししなに税関で見つかったんだ。」
母はカメレオンのように、真ッ蒼になってしまった。
「あんまり、さい/\持って来さすせに、税関で顔を見覚えられとったんだよ。こりゃ。」
八
幹太郎が青島まで出むいて行かなけりゃならなかった。彼はすゞの身を案じた。ここは、膠済鉄路が青島から西に向ってのび、津浦線と相合して三叉路を形作っている。その要衝に陣取っていた。
幹太郎は、ここから、青島まで、九時間、支那人が唾や手洟をはきちらす不潔な汽車に揺られなければならなかった。
彼は家を出た。支那の汽車ほどのんきな、あてにならない汽車はない。三時間や五時間は駅で無駄につぶす気でなけりゃ、汽車に乗れなかった。
彼は、支配人が、しょっちゅう、大々的に、硬派と軟派と兼ねて禁制品を扱いながら、一度もあげられたためしがないのを知っていた。