후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
黒島 伝治의 武装せる市街(ぶそうせるしがい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,959자 · 234화면
支那服の山崎は声をひそめた。「かまうもんか、ひっぱたいたれ! あの大男の張宗昌のぶくぶく肥っている頬ッぺたをぴしゃりとやったれよ。」
白露兵は、ふいに、愉快げに上を向いて笑いだした。
彼等は、頭領のミルクロフが、張宗昌に身売りをした、そのあとについて、山東軍に買われて来た。いつも、せいの低い、支那馬にまたがり、靴を地上にひきずりそうにして、あぶない第一線ばかりに立たせられた。ある者は、戦線で、弾丸にあたって斃れてしまった。ある者は、びっこになり、片目になり、腕をなくして追っぱらわれた。ある者は、支那人の大蒜の匂いに愛想をつかして逃亡した。仲の悪い支那兵と大喧嘩をした。
彼等が戦線からロシヤバーに帰って来る時、皮下の肉体にまで、なまぐさい血と煙硝の匂いがしみこんでいた。
「畜生! 女郎屋のお上に、唇を喰いちぎられそこなった張宗昌が何だい! 妾ばっかし二十七人も持ってやがって!……かまうもんか。ひっぱたいてやれ!」
白露兵は、なお嬉しげに上を向いて笑った。
彼等の眼のさきの、マッチ工場のトタン塀に添うて、並んでいるアカシヤは、初々しい春の芽を吹きかけていた。