후리가나로 읽는 일본 고전
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
黒島 伝治의 武装せる市街(ぶそうせるしがい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,959자 · 234화면
どす黒い俥夫は、煙草屋の主人が喜捨した哈達門(紙巻の名称)を一本ぬいてくわえさした。デボチンは、それを噛んではき出してしまった。
「こんな安煙草がなんだい! 馬鹿! 砲台牌をよこせ!砲台牌だ! 砲台牌だ!」
俥夫は暫らくまごついた。
「砲台牌をよこせい! 砲台牌だい! 砲台牌だアい! 馬鹿!」
一番さきの囚徒は真蒼に頭を垂れ、打ち凋れていた。三番目の男は、肘の関節を逆に、ねじ折れそうに縛り上げられたまゝ、俥上で、口からこぼれるほど酒をあおって、ぐでんぐでんに酔っぱらっていた。これが軍曹だろう。
囚徒は、刑場へ引いて行かれる途中で目につく店舗のあらゆる品物を欲するがまゝに要求した。舗子の主人は、やったものから代金は取れなかった。役人は、囚徒が食い飲んだものゝ金は払わなかった。しかし、どんな業慾なおやじでも、一時間か二時間の後に地獄の門をくゞる囚徒の要求は拒絶しなかった。
土匪は遉がに、あの世へ持って行けない金銀の器物はほしがらなかった。ひたすら、酒か、菓子か、果実か、煙草を要求した。露天店の、たった一箇二銭か三銭の山梨を、うまそうに頬張らして貰うしおらしい奴もあった。