후리가나로 읽는 일본 고전
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면
が――やがてうしろを見廻しながら、お蝶が隅の地袋へ屈み寄って、その袋戸を開けますと、一個の包がかくしてある。
「オオ……」と、彼女はすぐに、解いてあらわれた品物へ目を見張ったのです。
ちょうど書物でもくるんである程な大きさに見える包の中には、薄絹で作った、忍びの黒衣に、土のついた伊賀流の布わらじが一足、そして、その下に秘してあったのは、樟板の秘図の半分であります。
その欠けたる方は、たしかヨハンの手に渡っているはずで、今は、ヨハンからお蝶の手に与えられている。
完全なものが両分して、完全な秘図の用をなさない以上、各※(二の字点、1-2-22)その一方を求めているのは想像に難くないことで、お蝶も日本左衛門も、口にも色にもそんなことは微塵も現しておりませんが、心の裡では疾くから探り合っていた品物にちがいない。
(そうだ! 今のうちに)
彼女のひとみに、そういうような意志のうごきが険しく見えたかと思うと、お蝶の手はすばやくそれを元の通り包み込んで、自分の、袖の下へ抱えようとしかけます。
すると、不意に濡れ縁の障子が開きました。
「おやっ? ……」
「あっ……」