후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면
望楼の上で万太郎が、アッと驚いたのはこの火光のうごいた刹那でした。
それと共に側にいる吉宗の片頬にニッとゆがむ北叟笑みが、目に見えるような気がします。
跫音につぐ跫音。
知らせにつぐ何かの報告。
やがて集まる提灯や雪洞の明りは、下から逆しまに望楼の柱を染めました。
とんとんとんとそこへ誰やら駆け上がって来る。
きっと、吉宗が振返ってみますと、革襷股立ちのまま、旗本の中坊陽之助がそこに小膝を折って、
「捕り押えました曲者、かねてのお指図どおり、ただ今不浄駕籠にのせて、平河口から宗門役人の手へさし渡しまするが、それにてよろしゅうございましょうか」
「一人か? 曲者は」
「もう一名のものは、なかなか手強く、後より加勢をやって追い詰めておりますから、程なく縛についてくることと存じます」
吉宗と万太郎が、やがて望楼を降りてゆきますと、今しも、一挺の不浄駕籠は江戸城の番士に固められて、平河口へ送られようとする矢先でした。
見ると、その中には、黒装束を剥がれた、一人の女が、高手小手に縛しめられて、息さえあるかないかの様子、苦悶の白いうなだれ顔へ、ガクリと黒髪をくずしている。