일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면

아오조라 문고

「そりゃ一刻も早くこの体が、自由になりたいのは山々だが、もうお屋敷を出てから幾月目になるか、沙汰もせねば居所も知らさず、万太郎様も定めし憎いやつと思っておいでになるだろう……」

「ですから、せめてお手紙でも届けましょうかといえば、今となっては、面目ないと仰っしゃるし」

「当り前ではないか。なんで、今さらこの浅ましい病体をして、万太郎様にお目にかかかれようか、お前には武士の切なさは分るまい」

「それ故、湯治場へでも行って、お体の養生をなさるのが、今の大事じゃございませんか」

「ええ、重い」

お粂の体をうしろへ押しのけて、

「止める、拙者は行きたくない」

「そんな捨鉢をいわないで」

「ああ、どうしたらいいのだ、この体を……」

さすが気丈な武士相良金吾も、自分でも得体の知れぬ病状をもてあまして、蒲団へ蒼白な顔をふせましたが、お粂はその息づまり方を察しもなく、押し退けられるほど両の腕を、男のやせた肩へからんで、

「もう駕が来ているんですよ。ねえ相良さん、私のいうこともきいて下さいな。静かな湯治場へでも落着いたら、その上で、この気持ちもすっかり打明けて話しますから」

うしろへひいた帯の端が、スルリと夕暗の畳にうごいて、蛇の妖情を思わせます。