후리가나로 읽는 일본 고전
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면
「かまわねえから、御用とくらわせろ」
「合点です」
――馳け出そうとすると、
「おっと」
呼び止めて、
「待ってくれ」と、また考え直した。そして、「まさか今夜はそうもゆくめえ、こッちの話さえ纏まれば、お粂は熱海へ置きっ放して江戸へ帰った方が世話がねえというもんだ。じゃアこうしてくれ、もしかお粂が藤屋から出て来るような様子だったら、先に飛んで来て知らしてくんな。それがいい」
「へい、承知しました」
伝吉はすぐ町の方へ引っ返して行きます。
あとは――釘勘と金吾の二人。
最初に姿を見合った時、オオと声をかけてしまえばそれで話の糸口があいたのかも分りませんが、お互いの胸のうちを話の先に察してしまって、妙に間をおいたものですから、さて二人になってから、何を先にいいだしてよいやら、ただ涙っぽいものが胸へこみあげるばかりで、男二人が恋人のようにしばらく横を向き合っていました。
やがて、釘勘の方から、
「相良様、ずいぶんお久しぶりでございましたなあ」
取ってつけたようにいいました。
「いちべつ以来、そちも健固で」
金吾の声は処女のようです。
「おかげ様で」
「なによりじゃ」
「まず、そこらへ、腰をすえようじゃございませんか」