일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면

아오조라 문고

粂もこの二人を目の仇に憎むほどの筋もない。

そこで。

冗談は冗談として、過日の注告や、今夜のことを改めて礼をいうと、馬春堂はそれですっかり虫の納まったふうですが、伊兵衛には胸に一物があるらしく、

「なに、礼なぞには及ばねえことだが、おめえ、この先の興行を一体どうして打つつもりだい」

「この先?」

「そうよ!」と伊兵衛は大仰に、

「あぶねえのはこの先だ、いろいろの事情を聞けば、日本左衛門はどうしても、おめえを殺さずにはおくまいと思う」

「それを思うと、私ゃ、いやになってしまうのさ。いつまで、執念ぶかく私を困らすつもりなのだろう」

「しかたがねえ、蛇を食ったむくいでね」

「措いておくれ、今じゃこの通り、旅芸人にまでなり下がって、それどころの身の上じゃないよ」

「だが、今さらなんといったところで、千束の稲吉は、日本左衛門からいいつけられたところを、やり遂げるまでつけ廻すにきまッている。この川越を打ち上げて、次へ行けばその土地へ、そこで殺せなければまた次へ」

なるほど。

そういわれて見ると、今夜の無事を祝ってはいられません。――お粂は伊兵衛のことばを聞くにつれて、思わず気が沈んで来ました。