후리가나로 읽는 일본 고전
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면
こういう肚にちがいない、と金右衛門は連れの心を読んでいました。
本来、この小仏へ来たのは、お蝶を殺そうという日本左衛門の目的でしたが、何をおいても、夜光の短刀の手懸りとあれば、すべてを放棄しなければなりません。
断崖の途中まで降りてくると、金右衛門が這い松の枝にすがりながら、
「お、ここに、さっきの女の帯が引っ絡まっている」
と示しました。
「じゃ、月江は、いったんこの辺で止まってすべり落ちて行ったとみえる」
「そうさ、この這い松に帯を取られて……」
「そこから下の方に、倒れている姿が見えないか?」
「見えない」――と金右衛門は谷底へ手をかざして、
「まだまだとても下までには余程な距離がありそうだ」
「谷河の水音がする……」
「ウム、遠雷のように」
「うまく、水の上に落ちていれば助かるだろうが」
「おッと、兄貴」
「どうした、金右衛門」
「お生憎様、道はここで行き止まりだ」
「なに、行き止まりだ? ……そいつは都合が悪いな。こんな所を曲りくねりして降りて行くと、どの辺に月江が落ちているか、谷へ降りてから見当をつけるにまた一骨折りをしなけりゃならねえ」
「――といって、その這い松から下の崖は、まるで、斧で削ったような一枚岩、こんな所じゃ、猿でも降りて行くことは出来めえ」