일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

吉川 英治의 江戸三国志(えどさんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 577,271자 · 1141화면

아오조라 문고

ただ、その女の声に、

「おや!」

と、床几の端から振向いたのは、茶屋の主を待っている一人の男で、

「おかしいな、この甘酒茶屋には、あんな若い声のする娘はたしか居ないはずだが? ……」

小首をひねッているふうです。

ところへ、主なる茶屋の名物婆さんが戻って来たので、男はここへ来た用件を話し、西陽を見て腰を立てかけましたが、

「あ、そういえば、今にここへ妙な侍が来るかも知れねえぜ」

と立ちかけ話に――

「気をつけなさいよ、どうも目つきがすごかった。それに、虚無僧岩の手前に、死骸は見えなかったが、どっぷりと血が……そうでがす、あの森と崖ッぷちの間にね」

この者は、最前ここへ来る途中で、星影の谷間へ下る道を例の二人に教えた男とみえます。

下頭小屋でも変な話を聞いたし、千魂塚でも何とやらいう噂もある、お気をつけなさい、お互いに、稼いでも、金なんぞはあまり貯めないことに限りますね――などと用心を言い残し、今日の最後のお客様として、甘酒の火を落とすのと一緒に、男は麓へ引っ返しました。

やがて、店の葭簀が巻かれると、裏の方からパチパチと青い煙が立ちのぼります。

もう、よくせき急ぎな早打ちの飛脚か、迷子の鴉でもない限りには、この小仏を越えるものはなく、宇宙も大地もヒッソリとしたうちに静かな夜霧の幕が全山をつつんで来る。