轻松读懂日语经典作品
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いちしょうにんとして
一商人として
相馬 愛蔵
――所信と体験――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 114,895 字 · 222 页
賄いはいうまでもなく店持ちである。青年級は二十七歳で終る。
二十八歳からはそれぞれ妻帯を許し、寄宿舎を出て一家を構える。俸給は月々全部を渡し、主人はもう預からない。
家持店員の給与は七十五円ないし二百円であるが、一家を構えてみると今までの寄宿舎生活と違い、すべてが複雑になって来て、それぞれの事情により生活の難易が岐れて来る。もちろん中村屋で少年期から青年期を実直に働き、無用の散財をしなかった者はこの時分には相当の貯金が出来ているから、それを持って退店し、新たに自分の仕事を始めることが最も望ましいのであるが、引きつづき中村屋で働きたいと望む者には、なるべくその希望に添うことを方針としている。
自分はいろいろ経営の合理化を研究して、店員全体の生活を裕かにするようにと努めているが、これでよしと安心の出来るにはまだまだ前途遼遠である。だいたい私が諸君に対する待遇の根幹とするところを述べて見ると、
一、店員はことごとく我らと一家族にして、また各々立派な紳士として、事業に参加するものであるから、我らはこれに対する感謝とともに、店主としてまた一家の家長として、常に一同の幸福増進を計るべきこと。