轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごじゅうのとう
五重塔
幸田 露伴
「国会新聞」1891(明治24)年11月~1892(明治25)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,316 字 · 111 页
ような、それほど我は腑のない奴か、恥をも知らぬ奴と見ゆるか、自己がしたる仕事が恥辱を受けてものめのめ面押し拭うて自己は生きて居るような男と我は見らるるか、たとえばあの塔倒れた時生きていようか生きたかろうか、ええ口惜しい、腹の立つ、お浪、それほど我が鄙しかろうか、あゝあゝ生命ももういらぬ、わが身体にも愛想の尽きた、この世の中から見放された十兵衛は生きて居るだけ恥辱をかく苦悩を受ける、ええいっそのこと塔も倒れよ暴風雨もこの上烈しくなれ、少しなりともあの塔に損じのできてくれよかし、空吹く風も地打つ雨も人間ほど我には情なからねば、塔破壊されても倒されても悦びこそせめ恨みはせじ、板一枚の吹きめくられ釘一本の抜かるるとも、味気なき世に未練はもたねばものの見事に死んで退けて、十兵衛という愚魯漢は自己が業の粗漏より恥辱を受けても、生命惜しさに生存えて居るような鄙劣な奴ではなかりしか、かかる心をもっていしかと責めては後にて弔われん、一度はどうせ捨つる身の捨て処よし捨て時よし、仏寺を汚すは恐れあれどわが建てしもの壊れしならばその場を一歩立ち去り得べきや、諸仏菩薩もお許しあれ、生雲塔の頂上より直ちに飛んで身を捨てん、投ぐる五尺の皮嚢は潰れて醜かるべきも、きたなきものを盛ってはおらず、あわれ男児の醇粋、清浄の