轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

「報知新聞夕刊」1930(昭和5)9月30日~1931(昭和6)3月12日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 190,554 字 · 381 页

青空文庫

そこで、明智と若者を助けおろすと同時に、一方では、身軽な連中をすぐって、屋上の大捜索が行われた。手隙のものは、館の内外、賊のおりて来そうな個所を、少しの隙もなく、見張り続けた。

だが賊はどこにもいなかった。またしても解き難き不思議が起ったのだ。

真夜中まで、大がかりな捜索が続けられたが、何の得る処もない。結局、見張りの人数はそのまま残して、夜の明けるのを待つことになった。

さて、夜があけると、賊は実に意外な場所に隠れていたことが分った。彼は蒸発してしまったのではないかと疑われたが、本当に蒸発していたのだ。屋根よりも、もっと高い、大空へと姿を隠していたのだ。

大捜索が無駄に終って、夜が明ける時分には、警官も、館の係員も、大部分新手の人々に代っていた。

明智小五郎は、屋根から墜落した時、肩のあたりに打撲傷を負って、到底活動を続けることが出来なかったので、文代さんと小林少年が付添って、一先ず事務所へ引上げた。

思わぬ邪魔が入って、賊はとり逃がしたけれど、文代さんを賊の手から奪い返したのだから、目的の一半は達した訳である。

さて、現場では、夜があけて、丸屋根の空が白む頃、早くも賊の隠れ場所が発見された。