轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

「報知新聞夕刊」1930(昭和5)9月30日~1931(昭和6)3月12日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 190,554 字 · 381 页

青空文庫

僕等は、君を殺人犯人として逮捕に来たのだからね」

警部は三谷を元の椅子に引据えて、獲物をねらうタカのように、その前に立ちはだかった。

「エ、殺人犯人ですって、何をいっていらっしゃるのです。僕が一体誰を殺しました」

「貴様、さっきの明智さんのお芝居を見ながら、まだそんなことをいっているのか。貴様こそ、唇のない男だ。ろう製の面をかぶって、畑柳庄蔵を殺し、斎藤老人に短剣を投げつけた犯人だ」

警部が威丈高に呶鳴りつけた。

「ヘエ、僕がですか。一体何を証拠にそんなことをおっしゃるのです」

巧に作ったけげんな顔だ。

「証拠は今に見せて上げる。だが、その前に一言聞いておきたいことがある」

明智がたまりかねて、口を出した。

「畑柳と斎藤の外に、君自身の助手の園田黒虹という文士を殺したのも君だ。それはわかっている。だが、岡田道彦は? 鹽原の滝壺で死んだあの岡田は? これも恐らく君の仕業だと思うのだが」

「ヘエ、驚きましたね。飛んでもないことですよ。僕は何も知りませんよ」

三谷は益々意外だという表情をする。イヤ、三谷ばかりではない。この明智の一言には、恒川氏も少からず驚かされた。