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にっき

日記

宮本 百合子

10 一九二四年(大正十三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 40,778 字 · 82 页

青空文庫

一月十六日

(父上の種痘つく。私のは始め痒く、あぶないと思ったが、何でもなかった。さいのもついた。つきそうもない人ついたから面白い。彌生さんは、外に出ないからと云う理由を信じてしないとのこと。Aはすればよいのに。天然痘になってよいだけ貯蓄がないと云って笑った。

London の俊ちゃんに手紙をやった。

スエ子、お金、お金とやかましい。単純な好奇心からなのかもしれないが、しきりにそれを云うと(ひとのお金までやっきになって)大人は不愉快だ。

岡部氏、心と体のサボタージュで無活動極る由。神経衰弱なのだろう。

『小樽新聞』「ふるき小画」のり始める。

活字がわるく不快。

一月十六日 水 晴

昨夜来の風、やまず。六畳なかなかさむい。殆ど午近くまでゆっくり床の中に居た。妙にサムガアをもとめる。

午後、始めて、焼けてからの丸善にゆき、ひどいバラックなので驚く。京橋から此方銀座の方は、バラックと云ってもそろって居、そんなにやけ跡じみないが日本橋の方はまるでひどく家の建って居ないところが可なりある。淋し。

Poetic of Aristotle その他この間注文したもの、皆、売ってしまった由。