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にっき

日記

宮本 百合子

10 一九二四年(大正十三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 40,778 字 · 82 页

青空文庫

三月十三日

三月十四日

父上は朝鮮銀行に、私は林町にゆき、女中のことを相談。駄目。現状をつづけるしかないだろう。ツーさんとレコードをきく。かえりに団子坂迄一緒に来る。

さい、夕食の仕度とあと片づけをして行く。

夜、次のものを考える。

三月十三日 木 雨

久しぶりの雨なので心持よく、落付く。次の方。三段に進めようと思うのに、中段がどう云う方にしてよいかきまらず。一日、そのことを考えクマのようにのそのそして居た。「グ美人草」をよみ夏目さんもあの頃は、と深く感じるところがあった。彼が晩年あれを読まれて、どう感じただろう。

夕方野上さんのところからハガキ、仕事がすんで御良人からちっともリアリスティックでないと批評された由。少し羨し。

三月十四日 金

又ひどい風。とにかく次のを書き出して見ようと思って起きたのに、さい来ず。よほど悪いのだろう、咯血でもしたのではないかとひどく気になり、午後買物がてら出かけて見た。一度は行って見てよかったような生活、あの遠藤と云う女も、子供まで生み、なかなか種々な生活の経験を経て来たらしい。さい、昨夜発熱してひどく疲れたので今日休んだ由。明日、明後日は来ないでよろしいときめて来た。