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にっき
日記
宮本 百合子
10 一九二四年(大正十三年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 40,778 字 · 82 页
六月十三日
六月十四日
六月十五日
六月十六日
父上の顔を見たらそれでも気が変り、少し浮ばれた。
六月十三日 金
父上一日開成山に滞在。父とここに落ち合ったのは実に珍しく、いつか十一二の頃、二人で来たことがあったきりのようだ。雨上りのひどい道を構わず、祖父の墓詣りをし、ずっと三階のわきから父上だけ立岩により大神宮から池を一まわりした。いろいろ話し、実に愉快であった。父上は私の company を本当によろこぶように見え、子供時代の話がしきりに出た。こちらに来る前後Aとした論判について話す気がしなかった程、こだわりなく晴れやかで、休安的であった。湯浅さんに手紙を書く。
六月十四日 土
父上帰京。郡山の途中まで送り、かえりにお貞さんのところによる。YとAに長い手紙。
六月十五日 日
今日、湯浅さん京都へ立つ日、十三日の夜書いた長い恐ろしい手紙着。自分はその返事に一日を費した。自分の心持に或る芯が出来、静になった。
六月十六日 月
けさ、湯浅さんから、いい、いい手紙を貰い、自分の心も一層公平になり、落付き、仕事に向いて来た。
自分の生活の批判の焦点も出来たので、いよいよ自分の恋愛の抑から書く決心をした。
彼女も云う通り、自分が一時の感情に眩むところ、而も実に空想的であることが、現実生活の失敗となる。