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かいていたいりく

海底大陸

海野 十三

「子供の科学」1937(昭和12)年4月~1938(昭和13)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,400 字 · 179 页

青空文庫

密令

やがて海底超人たちは、名残りおしそうに甲板を見まわしたり、これから飛びこもうとする暗い海面をながめたりしていた。

事務長クーパーは、そうなる機会をねらっていたのである。

かれは、すばやく一等運転士パイクソンのもとに、ある密令をつたえた。おりからパイクソンは、船底にちかいところにとじこめられていたが、クーパーからの電話に、海底超人のすきをうかがって船底無電室にしのびよった。

幸いに、そこに見はりをしていた海底超人の姿は見えなかったので、えたりかしこしと、すぐさま無電室にとびこんだ。

無電室の中には、誰もいなかった。無電技師はどこへ行ったか、消息はまったく不明であった。第一この船底無線電信室というのは、遭難の場合に最後に使う無電室なのであるから、器械もかんたんでそまつであった。

パイクソンは、かたい決心を眉の間にみせて、無電器械のまえに近づいた。そして、まず、電源スイッチをぐっと入れてみると、うまく電気がくるではないか。かれは思わず、

「しめた……」

とさけんだ。

密令

パイクソンは、無電器械について、すこしは知っていた。

かれはそこに自動救護信号送信機があるのに目をつけ、すばやくその赤いぼたんをおした。