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かいていたいりく

海底大陸

海野 十三

「子供の科学」1937(昭和12)年4月~1938(昭和13)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,400 字 · 179 页

青空文庫

危険信号

危険信号

電話機のところまでたどりつくのに、また、なかなか骨がおれた。はって歩くには、何かにつきあたるごとに、これはどこにおいてあったいすかしらなどと考えなければ、じぶんがいま部屋のどこにいるんだか、けんとうがつかなかった。そのうちにこんがらがってしまって、じぶんが部屋のどこにいるかわからなくなってくる。

「おい、マルラ。電話機をさがしてくれよ」

クーパーも、とうとう悲鳴をあげた。

「はい、事務長。だがよわりましたな。わたしはさっきから、急に目が見えなくなってしまったんです。さっき電話のかかってきたときは、ベルが鳴っていたものですから、電話機のあり所も知れたんですが、今はベルが鳴ってくれませんので、ハテ、どこにあることやら――」

「しようがないなァ。物が見えなくては」

と、クーパーは舌うちした。

「事務長。もうわたしには秘書の役はつとまりません。眼が見えなくなってしまったんですからネ。海の中へはいって死んでしまった方がましです」

マルラはじぶんが怒られたのかと思って、ひどく悲観してしまった。

「おいおい、あまり早まっちゃいけないぞ。眼が見えなくなったというが、ほんとうに眼が見えなくなったのかなァ。