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かいていたいりく

海底大陸

海野 十三

「子供の科学」1937(昭和12)年4月~1938(昭和13)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,400 字 · 179 页

青空文庫

人間か怪物か

甲板から飛びこまなきゃいいが……」

と、クーパーがつぶやけば、

「えッ、わたしがどうしたとおっしゃるので……」

と、思いがけなくも、クーパー事務長の鼻の先にマルラの声が聞こえた。

「おやッ、マルラ! そこにいたのか」

「おやッ、事務長ですね。わたしはここにいますが、わたしはまた、あなたがかけ出したんだとばかり思っていたが、今のはそうじゃなかったのですか」

「もちろん、ぼくじゃない」

と、クーパーはぶっつけるようにいって、

「そしてきみでもない。ふたりのほかのだれかだ。しかも、あんな変な声を出すやつって、一たいだれだろう」

とたんに、どこからともなく、れいのなまぐさい悪臭がプーンとおそってきた。

そのとき、テーブルの上に手をついたクーパーが、びっくりするような大声で叫んだ。

「おやッ、マルラ。テーブルの上をさぐってみろ。なんだかベトベトしたものが一ぱいついているんだ。におうのはそれなんだ。わかった。おい、気をつけていろ。なんだかみょうな生き物が、そこらをうろうろしているらしいぞ」

マルラはそれを聞くと、歯の根も合わず、ガタガタふるえだした。

人間か怪物か

事務長クーパーはマルラをはげまして、さっそく手さぐりながら、入口のドアをとじてガチャリとかぎをかけた。