轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

01 上巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 150,580 字 · 287 页

青空文庫

「まあ、えらい悪いことで、………」

その時「お婆ちゃん」が挨拶に這入って来た。

「わたし、今夜大変ウレシごぜえます。………妙子さんのもう一人の姉さん、小さいお嬢さん、なぜ来ること出来ません?………」

貞之助と幸子とは、その「ごぜえます」を聞いて妙子を見ると可笑しくなるので、なるべく妙子と眼を見合わさないようにしたが、妙子があらぬ方を向いて一生懸命に取り澄ましている顔つきが、又可笑しくてならなかった。が、「お婆ちゃん」とは云うけれども、西洋の老婦人に多い肥満型ではなく、後姿などはすっきりしていて、踵の高い靴を穿いた、恰好のよい細い脚で、床をコツンコツン云わせながら鹿のように軽快に、―――粗暴と云ってもよいくらいに、―――勢よく歩くところは、妙子が話したスケート場に於ける颯爽ぶりを想像せしめるものがあった。笑うと歯の抜けているのが分り、頸から肩へかけての肉にたるみがあって、顔にも縮緬皺が一面にあるにはあるけれども、肌が抜ける程真っ白なので、遠目ではそう云う皺やたるみがよく分らず、どうかした拍子に二十歳ぐらいは若く見えることがありそうであった。

「お婆ちゃん」