轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

くものゆめ

蜘蛛の夢

岡本 綺堂

岡本綺堂『蜘蛛の夢』。同一底本的分册已合并为一书。收入:蜘蛛の夢、穴、有喜世新聞の話、恨みの蠑螺、火薬庫、真鬼偽鬼、慈悲心鳥、女侠伝、廿九日の牡丹餅、放し鰻、馬妖記、平造とお鶴。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,189 字 · 298 页

青空文庫

平吉はうなぎ屋から酔って帰って、そのまま奥へはいって寝込んでしまったところへ、他のふたりが忍び寄って刺し殺したのである。かれらはそれから家内を探しまわった末に、入口の長火鉢のまえで酒を飲んだ。それが毒酒であったので、ふたりともに命をうしなったのである。それだけのことは検視の上で判明した。しかも、かのふたりは同町内に住んでいる無頼者であることも判った。唯わからないのは、ふたりを殺した毒酒の出所で、平吉が毒酒をたくわえておく筈もない。ふたりが毒酒を持って来て飲む筈もない。酒は一升樽を半分以上も飲み尽くしてあった。

それからまた二日ほど過ぎた。

両国の橋番のおやじは今朝も幾匹かのうなぎを大川へ放していると、かねて顔を識っている本所の左官屋の女房が通りかかった。女房は立ちどまって挨拶して、誰にたのまれてその鰻を放すのだと訊いたので、おやじは煙草屋の平吉の供養のためであると正直に話した。平吉は殺される日の夕方ここに寄って百両の富にあたった礼だといって三分の金をくれて、放しうなぎの惣仕舞をして行った。そのうなぎは翌朝みんな放してしまったが、考えると平吉が気の毒でならない。