轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

よるのこうず

夜の構図

織田 作之助

「婦人画報」1946(昭和21)年5月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,068 字 · 125 页

青空文庫

第十六章

かわからない。冴子はもう拒まなかった。それが信吉の情熱のあらわれだと思っていたのだ。

信吉は接吻しながら、二度もくりかえして接吻するくりかえしの無意義さを、意識した。同時に、冴子をベッドの端に腰掛けさせた魂胆について、想い出した。

信吉はしずかに冴子を倒した。そして、そのことの意義を、冴子に悟らせまいと、何かしら、熱情的に接吻をつづけた。

第十六章

結婚と男女の行為の関係が戦争と殺人との関係に似ていることについての独白。

プラトンはインキの名。

冴子の旅行鞄が安っぽいこと。

冴子は四時に信吉の部屋を出た。そして劇場へ行った。信吉はホテルの玄関まで送って、ロビイのソファに腰を下すと、煙草を喫った。

煙草は冴子の口のにおいがした。煙草の先に紅がついていたのだ。信吉はあわてて唇を拭って、

「今おれがしたことは、おれにとっては、大したことじゃなかったが、あの娘にとっては幸か不幸か、大きな問題だった。いやおれにとっても、大きな問題になるかも知れない」

と、呟いた。

そんな予感がしたのだ。伊都子のように問題がサバサバとあっけなく過ぎて行きそうには思えなかったのだ。

「接吻だけして、さっさと大阪へ逃げ帰ってしまえば、よかったのだ。