轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
がまのち
日本怪談大全 第一巻 女怪の館
田中 貢太郎
田中貢太郎『日本怪談大全 第一巻 女怪の館』。同一底本的分册已合并为一书。收入:蟇の血、赤い土の壺、赤い花、馬の顔、切支丹転び、藤の瓔珞、草藪の中、仙術修業、頼朝の最後、雪の夜の怪、港の妖婦、神仙河野久、文妖伝、女賊記、春心、岐阜提灯、女の首、女の怪異、妖影、牡蠣船、雑木林の中。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 192,678 字 · 394 页
と、云ってむこうの卓で二三人の男を対手にして笑っている朋輩の女に声をかけて、
「さっき、この方達がいらした時に、女のお客さんは無かったわね」
と、聞くと朋輩の女は茄子歯になった、ちょと愛嬌のある顔を見せて、
「来ないわよ、来たって、女のお客さんは、私が断るわよ」
と、冗談にしてしまった。私は不思議でたまらないので、傍の女と冗談を云いあっている友人に聞いてみた。
「おい、君、君は、僕に抱きついた時に、女を見なかったかね」
「見るものか、そんな美人は見なかったよ、動物園にいそうな書生さんが、二人出て来たじゃないか」
二人の書生を知っているなら、その後から出た女を知らないことはないので、念のためにも一度聞いてみた。
「その書生の後から、すぐ出た女だよ、君は知らなかったかね」
「知らないよ、そんな気の利いた女が、こんな処へ来るものかね」
「でも、この櫛を拾ったじゃないか」
「その拾ったが怪しいよ、さっき外へ出た時に、仕事をして来たのでしょ」
友人は茶化しかけて来たが、私はこんなたしかな証拠のあるのに、来ていなかったと云うのが不思議であるから、友人に調子をあわせることができなかった。